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2022.02.15

沖縄大学の学生、平安山 良雅さん、心の栄養素について書いた卒論が完成

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なかよしプロジェクトのコースやユミゼミ(大学生のための学び場)に参加されていた沖縄大学の学生、平安山 良雅さんより、「心の栄養素について書いた卒論が完成しました!」という、うれしいお知らせです🙏🏻☺️

タイトルは、『学童における非認知能力の育成方法 〜心の栄養素の理論と実践から〜』。

彼は、「見せるのはゆみさんが最初って決めていました。😊」と、出来立てホヤホヤを私にお送って下さり…、私は、読み進めていて思わず涙が出そうでした。

彼は教員免許を取りながらも、「今の学校ではできないことを、自分の学童を設立して、そこで実現したい。」と思っている、子どもへの愛と情熱のある若者です。
私は、良雅さんの大学ゼミの先生ではありませんが、こうしてつながることができ、知識や経験を伝授することができ、彼の人生がますます充実し輝いていくことを、心からうれしく思います✨☺️✨

この卒論では、《心の栄養素》のことがとてもよく考察さており、最終章では「心の栄養素のたまる取り組み方と、心の栄養素を減らす取り組み方」など、今後の学童の活動で実際に使うところまで書かれていました。
\心理学は使ってこそ意味のある学問です/

🌈本当にすばらしいですね!🌈

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この卒論には、私が以前ハンガリーで開いていた「なかよし幼稚園」での事例が載せられています。

なかよし幼稚園は、日本と欧米の教育カリキュラムにアドラー心理学とプロジェクト型の活動 PBL(Project Based Learning)を取り入れた幼稚園です。日本の教育のいいところだけを残し、要らないと思ったことはバサバサと削ぎ落として、新たなカリキュラムをゼロからつくった、その時の私が「最高の教育だ」と思うものを形にした幼稚園でした。

良雅さんからのインタビューにて、「子どもにとって本当に必要のない行事は無くしちゃった!その代わりに、子どもの心が育つ(心の栄養素がたまる)ような活動をしたよ!」という事例を、この卒論用にシェアしました。

以下、良雅さんの卒論のほんの一部の抜粋ですが、【入園式の代わりには”オリジナルマーク作り”】の部分を、彼が「喜んで!」と承諾して下さいましたので、ここにコピペさせていただきたいと思います。

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
みなさま、もしこの記事を読まれましたら、沖縄の子どものきょういくを本気で考えている輝く若者たちに✨応援のエネルギー✨を送っていただけるとうれしいです。☺️
✨よろしくお願いいたします✨🙏🏻
✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨

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ここから先、平安山 良雅さんの卒論の一部抜粋です/
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1 つ目に取り上げる事例が、入園式の廃止である。(中略)しかし、「心の栄養素」を活用している佐野の幼稚園では、入園式は行わないことになって いる。「心の栄養素」の観点で見た時に、入園式は子どもにとって負担になってしまうという考えたからだ。

佐野は「入園式は誰のための行事なんだろう。」と疑問だという。入園式は子どもにとっては 緊張するものでしかない。今まで見たことない人の数、ましてはほとんどが知らない顔、かしこまった雰囲気など、これまで家庭では味わったことのない雰囲気で、ただ疲れて終わる。保護者にとっては、子どもの華やかな門出を祝う時間だ。しかし、それは保護者に対するパフォ ーマンスで、子どもにとってはメリットはない。そういう考えから、入園式は意義がないとい う考えに至ったそうだ。

しかし、行事に絶対反対というわけではない。入園式は子どもにとって意義はないが、卒園式は子どもにとっては非常に意義のあるものであると佐野は考えている。 そのため、入園式と卒業式のウェイトを 50:50 ではなく、0:100 の割合に割り振った。入園式をやらない分、卒園式は壮大に取り組んできたともいう。

今まで生活を共にしてきた友達(仲間)の旅立ちを祝うために、時間をかけて子ども達は手作りの工作をし、歌をうたい、思いを伝える手紙を親や友達に渡すというプログラムである。在園児は卒園式で「温かい」別れを経験することで、入園児が入ってくる時には「温かい」出会いを求めてるようになっている。

これを佐野は「待ち望んでいる土壌を作る」と表現していた。
この土壌があることで、在園児が 入園児に対して「どんな子が来るんだろう」いった、ウキウキ・ワクワクを感じる環境ができるそうだ。そのため、事前情報として入園児の情報を簡単に共有しておき、名前を覚えている状態にまでしておくともいう。このような取り組みをすることで子どもたちは、「〇〇ちゃんへ ようこそ」と書かれたカードを書いたり、幼稚園の道のりの看板を書いたりするなどのアイディアも出てくるそうだ。

そして、入園当日は入園式がない代わりに、「心の栄養素」が貯まる取り組みを組み込むようにしたそうだ、それが幼稚園で使うオリジナルマーク作りだ。一般的な幼稚園では、子どものマ ークはあらかじめ先生が準備している場合が多い。だが、佐野の幼稚園は、子どもの意見を聞きながら、先生が手描きでその子のオリジナルのマーク(以下に写真を載せる)を描いていく。

マークは花や動物、乗り物、妖精などなんでもいい。花でもどんな花なのか(チューリップな のかひまわりなのかなど)、どんな色がいいのか、どのペンが良いのかなど、子どもの意見を取り入れて、1 つ 1 つ細かく時間をかけて、オリジナルのマークを完成させていく。
その間、在園児が「僕(私)のマークはこれだよ」と見せてくることで、子ども同士が話すきっかけにもなるそうだ。

そして、完成したマークを、靴箱やロッカー、タオルかけに「あなたの場所はここだよ」と伝えながら貼っていく。こうすることで、在園児はその子の名前や、趣味、どんな子なのかなど、自然な流れで知ることができる。入園児も、こうした取り組みの中で自分の好きなことや名前も言えるし、友達も作りやすくなるそうだ。

この取り組みをすることで「心の栄養素」は以下のように溜まっていくと佐野は考える。
まず、【仲間感】は自分のオリジナルのマークが完成して、ロッカーや靴箱、タオルに貼られていく度に、「自分はこの輪の中に入っていいんだ」と感じられる。
【可能感】は、選択権を任され、それが実現していくことで貯まっていく。決められたマークではなく、自分を信じて自由に形や色 を選択させてもらえる喜び。その選択に対して、無条件に認めてくれることで、「自分には能力 があるんだ」と感じられる。そして、それが先生(ヒーロー)の手によって、魔法のように描 かれ実現していくことが、子どもの可能感を満たしていく。
【要人物感】は、子ども 1 人 1 人、違うマークを貰うことで「みんな違ってみんないいんだ」ということを肌で感じ、「自分も大事にされているんだ」とも感じ貯まっていく。

以上のようにハンガリーのなかよし幼稚園の入園当日のプログラム例を挙げたが、学童でも活かせることが多くあると思う。学童は小学校が始まる前の、4 月 1 日から始まるが、入園児は 1 日から来る子も居れば小学校の始まりに合わせて来る子もおり、入園式の扱いが難しい。だが、この実践を活かせば、子どもに合わせて対応することができるので、学童での実践に適していると感じた。 学童でも靴箱やロッカーなどマークを貼る場所もあるので、この実践をそのまま取り入れることができるだろう。またマークだけでなく、壁にペンキで手形を写して名前を書いて残してい くのも面白いなと感じた。1 年から 6 年生にかけて手形と手を比べることで自分の成長を視覚化して確認できるのでないか。

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ヨシマサさん 本当におめでとうございます🎉☺️夜中まで語った日が、既に懐かしいよ☺️

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